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    院長の独り言45

    2017年7月13日
    By sakaemachi-staff
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    皆さん,こんにちは。

    札幌市東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の佐藤龍です。

     

    7月に入ってからは暑い日が続きますね。

    夜間は蒸す日もありますが,急に冷え込むこともあるので窓を開けて寝ている方は,少し予報に気を付けて寝冷えをしないようにしましょう。

    また,意外と夜間は汗をかくので脱水にも注意です。

     

    特にご高齢の方や,腎臓,肝臓の悪い方,動脈硬化,脂質異常のある方は特に注意です。

     

    と,いうわけで今日は脂質異常についてつぶやいてみたいと思います。

     

    脂質異常ってなあに?

     

    具体的には血液の中にあるコレステロールや中性脂肪(トリグリセリド)などの脂質が異常を示すもので,多くは過剰,つまり高コレステロール血症や高トリグリセリド血症となるのです。コレステロールにも悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)があり,悪玉コレステロールが過剰となると問題になってきます。善玉コレステロールは不要となったコレステロールを排除する(肝臓へ貯留する)役割があるので,低い方(特に40mg/dl以下)で注意です。

     

    コレステロールはもともと我々の細胞膜を形成したり,消化吸収に必要な胆汁酸,ホルモンのもととなる重要な物質です。

    一方でLDLが過剰となると動脈硬化を引き起こしたり,血管がもろくなったりします。

    こわれた血管を修復しようとして血小板が集まり,血液の塊ができると,血液の流れが悪くなって,つまってしまいます(梗塞)。心臓がつまれば心筋梗塞,脳の血管がつまれば脳梗塞となるわけです。私の専門である消化器では,便秘が背景にあると腸に圧がかかって血管が伸ばされ,腸の心筋梗塞(虚血性大腸炎)を引き起こす原因となっている可能性があります。

     

    中性脂肪はエネルギーの源や体温調整の役割を担っていますが,過剰となるとLDL同様血管につまったり,急性膵炎の原因となることがわかってきました。

     

    重症かどうかは,2012年に動脈硬化疾患予防ガイドラインが発行されています。背景にはいろいろ臨床研究がなされていますが,吹田分類がよく用いられます。

     

    簡単にいうとLDLの数値以外にも心筋梗塞や脳梗塞になりやすい人がいるということです。

    具体的には

    1.年齢

    2.性別

    3.喫煙

    4.糖尿病の有無

    5.血圧

    6.LDLの数値

    7.HDLの数値

    8.腎障害の程度

    によって点数化され,心血管疾患のなりやすさを分類します。

     

    これを基に治療をカテゴリー別にわけて治療が必要かどうか見分けていきます。

     

    ご自身がどのくらいの心血管イベントの危険があるのか知りたい方は,是非ご相談ください。

     

    治療,分類に関してはまた今度つぶやいていきたいと思います。

     

    暑い日は脱水になると水分がへって,血液のなかはどろどろしますので,血管が詰まりやすくなります。

    くれぐれも脱水には注意してくださいね。

     

    心血管イベントの分野でも逆流性食道炎と同じく地中海食がいいかもしれないとの声があります。

    今日はカラー写真がなかったので,院長の趣味から

     

    ↑ 院長作成のパズル

     

    ↑ facebookでみつけた実際の写真

    あ,どうでもいいですか。

     

     

     

     

     

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