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    院長の独り言153 検診異常肝機能2

    2018年2月13日
    By sakaemachi-staff
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    みなさんおはようございます!!

    札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。

     

    とうとう札幌雪祭りも閉会しました。あっという間ですね。

     

    2月も中旬になりましたが,まだまだ寒い日が続きそうです。

     

    先週に引き続いて,検診異常肝機能について。

     

    今日は皆さんおなじみのγ-GTP。

     

    そもそもγ-GTPって何?

     

    正確にはガンマ・グルタミルトランスフェラーゼといって,たんぱく質の分解や合成,そして薬物の代謝に関わる酵素です。

    検診でひっかかるγGTPは血液中なので胆のうや,胆管といった胆道系に異常があるときに上昇してきます。

     

    また多くは肝臓で作られるため,肝障害が持続した時も上昇してきます。そしてアルコールに敏感に反応するためアルコール過剰摂取となると血液中のγGTPが上昇してきます。

     

    では高かったらどうなのか?

     

    多くはアルコール過剰摂取や脂肪肝といった肝障害にみられますが,実は治療が必要な病気が隠れていることもあります。

    一つは胆道に異常がある場合で,例えば胆管がん,すい臓がん,胆管炎,胆のう炎,自己免疫性肝炎,IgG4関連胆管炎,原発性胆汁性胆管炎など・・・。

     

    多くはALPという酵素も一緒に上昇し,進行するとBil(ビリルビン)も上昇するため,黄疸が出現します。

     

    そしてもう一つが,薬剤性肝障害。多くの薬剤が肝臓で代謝されます。抗生物質やNSAID(痛み止め),糖尿病の薬,脂質異常の薬,漢方薬など,そしてサプリメントが原因となることもあるので,不必要なサプリメントの摂取も控えた方がいい場合があります。

     

    一般にはγGTPの数値や他の肝障害の有無によって次の検査を考慮しますが,まずアルコール摂取されている方はアルコールを中断して改善するか(改善するにはγGTPは半減期が長いため月単位での経過観察が必要です)確認します。数値が高かったり他の肝障害もあれば画像診断や,詳しい追加の肝臓検査を勧めていきます。

     

    検診で肝障害を指摘された方,ご心配な方は是非ご相談にいらしてください。

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