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    院長の独り言81

    2017年9月22日
    By sakaemachi-staff
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    みなさんおはようございます!!

     

    札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。

     

    すっかり秋ですね。今週は小春日和といえる日がほとんどなく,どんよりした日が続いています。

    今日は久しぶりの良い天気です。

     

     

    秋といえば食欲の秋。そろそろ年2回の健康診断の時期ですね。

    びくびくしている人も多いのでは?

     

    そう,脂質異常と肝機能異常。

     

    そもそも肝機能異常の原因はなんでしょう?体重が増えたから脂肪肝?

     

    確かにその可能性は十分考えられます。

     

    他に,テレビでも盛んにコマーシャルになっていますが,B型肝炎。

    そして,C型肝炎。

    B型肝炎はほぼ出産の際に母親の産道を通ってくるときに感染しますが,昔はワクチンの針を使いまわし(ちょうど院長と同じぐらいの年代まで)による感染,そして昨今ではSTD(性行為感染)もみられます。

     

    B型肝炎はほとんどが急性の一過性に経過し,あまり慢性に移行することはありません(セロコンバージョン)が,まれに慢性化したり,急性肝炎から特にE型肝炎など重複感染が起きた場合に劇症肝炎となり命の危険にさらされることがあります。

    セロコンバージョンしていれば基本的に治療は不要ですが,抗がん剤治療やステロイド治療など免疫を抑える治療を行う際は,ウイルスが再活性化する可能性もあるので治療が必要となってきます。

     

    しかし,C型肝炎とは異なり,慢性肝炎のうちから肝がんを発生することもあるので,定期的な検査が推奨されます。

     

    一方でC型肝炎は輸血や入れ墨,針治療からの感染が多く,こちらはその多くが慢性化し,肝硬変,肝がんへと移行していきます。

    2000年代初頭は主にインターフェロンによる治療しかありませんでしたが,近年は抗ウイルス薬の開発が進み,ほぼ100%近くC型肝炎ウイルスをやっつけられるようになりました(インターフェロンフリー)。

     

    というわけで体重が増えたから脂肪肝と安易に決めつけるのではなく,一度も検査されたことがない場合は,そのほかの原因がないか,詳しく検査することをお勧めします。

     

    ウイルス性肝炎以外にも肝機能障害をきたし,治療が必要になる場合もありますので,ご心配な方はご相談にいらしてください。

    ウイルス性肝炎以外についてはまた後日つぶやいていきます。

     

     

     

     

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