おはようございます!! 札幌市東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。
8月も中旬に差し掛かってきました。昨日は夏らしい良い天気でしたね。今日の札幌も暑くなりそうです。
週末はビール園にいきましたが,満席でした。ビアガーデンも多くの人にぎわっていたのではないでしょうか?
こう暑いと冷たいビールをぐーっといきたいところでしょう。
先日,スタッフが「君の膵臓を食べたい」のコメントをしていましたが,今日は膵炎の話。
急性膵炎という病気をご存知ですか?
そもそも膵臓は食べ物を消化する消化酵素をだしたり(外分泌),血糖を下げるホルモン(インスリン)や胃酸を調整するホルモンなど様々なホルモンを出す(内分泌),重要な臓器です。ちょうど胃の後ろあたりにべったり固定されています。
ここに炎症がおきたり,膵臓からの出口がつまってしまうと膵炎を発症します。
長期間にわたり炎症を繰り返す慢性膵炎と突然腹痛を生じる急性膵炎があります。
重症化したり命の危険が生じるのはおおむね急性膵炎です。
原因は胆石,アルコール,特発性(原因が不明)が多いですが,最近は脂質異常にともなう膵炎や薬剤性膵炎,膵腫瘍(すい臓がんや粘液産生膵腫瘍)からの膵炎もあります。女性では胆石性,男性ではアルコール性が多いといわれています。
軽症であれば,絶食,点滴でよくなることもありますが,重症化すると,消化酵素がおなかの中にもれるので,自分の体を溶かしてしまい,多臓器不全となって命を落とすこともあります。
胃が痛いと思いながら実は膵炎だったという症例もよくみられます。膵炎になるとおなかの動きが弱くなるので,便やガスがでなくなったり,膵臓は背中側にあるので背中が痛くなったりします。
胃薬をのんでも痛みがとれない,胆石の指摘やアルコールをのまれる,脂質異常を指摘されている場合の上腹部痛は膵炎かもしれません。
治療が必要な場合はおなかの診察でもある程度わかります。ご心配な方はご相談にいらしてください。
9月2日土 13:00から「ピロリと胃癌」の勉強会,その後質問の時間を設けておりますので,腹痛をはじめ,疑問をお持ちの方はお待ちしております。
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