みなさんこんにちは!!
札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。
今日は16時をすぎても札幌はまだ明るく,少しずつ日が長くなってきているのが実感できました。
まだまだ寒い日が続きますが,少しずつ春に向かっています。
さて,今増えているインフルエンザですが,今年はワクチンを接種できていないという声もよく耳にします。
一方で今年はワクチンを折角接種したのにインフルエンザにかかってしまう方もみられます。
ではどうしたらよいのか?
どこにでもいるので,少なからずはインフルエンザに暴露されています。
入るウイルスの量を減らす目的に手洗い,うがい,そしてマスクになりますが,マスクも100%ウイルスをブロックできるわけではありません。
手洗いはインフルエンザウイルスだけでなく,今時期流行するノロウイルスや細菌を減らすことにも有効です。
うがいものどについたウイルスを減らすのに有効です。こまめに行うといいでしょう。
そして,ウイルスは乾燥を好みますので,乾燥させないようにマスクや水分摂取,そして加湿が有効です。
それでもウイルスは体内には侵入してきてしまうので,ここからは自分の体でウイルスを退治する術が重要となります。
体内に入ってきたウイルスは免疫といってみなさんがもともと持っている悪いものを排除しようとする力が働いて,ウイルスをやっつけるわけですが,免疫力は個々にちがいます。意外とこの免疫力を高める方法,落とさない方法は見逃されているかもしれません。
ではどうしたらよいと思いますか?
子供のころ,しっかり栄養をとってと言われた記憶はありませんでしょうか?
実はこの免疫,IgA型というのがあって,多くは腸から分泌されます。従って腸,詳しくは腸内細菌を活発にしておくことが重要なんです。しっかり食べると腸内細菌が活発になるので細菌やウイルスに対しての抵抗力が増すということですね。
かといってなんでもとればいいというものでもありません。最も有効なのはこれはテレビでもやっていますが,乳酸菌をはじめとする腸内環境(腸内フローラ)を整えることにあります。お肉ばかりをたべていると嫌気性のあまりよくない腸内細菌ばかりが増えてしまうので注意ですよ。
日本でも岩手県で試験が行われ,プラズマ乳酸菌をたべていた小中学校では同じ時期の周辺の市町村の学校と比べて,明らかにインフルエンザにかかった児童が少なかったというデータがあります。
また最近は少なくはなってきた(と思いたいですが)のですが,今時期はインフルエンザ以外にも急性上気道炎(いわゆる「かぜ」)やウイルス性の胃腸炎が多いのですが,ここで効果のない抗生物質がだされて,服用すると免疫をつかさどる腸内細菌も死滅してしまうことがわかっていて,免疫力が低下してしまうのです。
とあるデータでは嫌気性菌(空気をきらう細菌,おならがくさ~くなります)が増加しているというのもあるので,抗生剤の服用が必要かどうかはしっかり見極める必要があります。抗生物質を処方してくれる先生=いい先生ではなくなってきています。
そして,免疫力を低下させる病気にならないこと,なっている場合はしっかり治療をすることが大事です。
これはみなさんもうご存知の糖尿病です。症状がないからといって放置するのは得策ではありませんよ。
最後に昨今話題の腸内フローラですが,確かにいいヨーグルト,乳酸菌飲料がありますが,なかには胃酸で死滅してしまうもののあるようです。加えて,通常の食事をとりながら甘い乳酸菌飲料を毎日続けると,糖分が多いので糖尿病になりやすくなったりしますので,こちらも日々の食事量と相談しながら続けることが大事です。
どちらも心配という方,便通異常のある方,大腸に憩室がある方には整腸剤がいいかもしれません。
ウイルスをつけず(手洗い,マスク),増やさず(うがい,加湿),やっつける(免疫力up)で乗り切りましょう!!
今年も大河ドラマが始まりました。西郷どん(せごどん)。北海道はどちらかというと新選組に思い入れのある方の方が多いのかな?
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