おはようございます!!
札幌市東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。
今日の札幌は快晴のようです。お掃除日和ですね???あれ??。
今日から小学校は夏休みのところがほとんでしょうか?
子供たちにとっては楽しみでしょう。が,親御さんにしてみたら,普段より忙しくなるかもしれませんね。
毎年,頭を悩ませるのが自由研究!!。 何を隠そう私自身もこの自由研究が嫌いでいつも最後に残っていた。
昔は
自由研究といえば,研究がほとんどでしたが今は自由工作でもいいようですね。
今時期は本屋さんを通ると自由研究対策,グッズが所狭しとならんでいます。
さて,今までは消化管のつぶやきを続けてきましたが,今日は胆石について。
昔より食の欧米化が進んでいるためか,胆石を持っている方が増えた気がします。
そもそも胆石ってなあに?ですが,一言でいえば胆のうの中にできる石です。
最初は泥(胆泥)であったものがだんだん石のように形をなしてきます。
成分としては大きく
1. コレステロール
2. ビリルビン
にわけられます。結石はそれぞれいろいろな割合で構成されますが,多いのはコレステロール結石です。
まず胆のうはどこにあるのか?
右上腹部にあります。
胆のうは肝臓で作られる胆汁酸(脂肪を消化するときの補酵素)を一時的にためておくだけの袋です。
食事をすると胆のうが収縮して,胆汁酸を十二指腸に排泄します。
この時に結石があって,胆のうの出口をふさいでしまうと,胆石発作となって痛みが生じます。
胆石発作のみでは証拠がつかみにくいのですが,胆のう内に細菌が逆流してくると,胆のう炎となります。
発作のみでは,絶食だけで出口にはまっていた石が胆のう内に戻って,落ち着くこともありますが,胆のう炎となると,再び石がはまることも多く,胆のう摘出術が推奨されています。
また小さい結石であれば,胆のうの出口を通過して,総胆管に落下し,十二指腸への出口(ファーター乳頭)を塞いでしまい,突然の上腹部痛,嘔吐,胆汁酸が排泄されないため,血液中に胆汁酸が残ってしまい,黄疸,黄色くなります。また十二指腸には細菌が多数存在するため,胆管内に逆流して,繁殖し,胆管炎や胆嚢炎を引き起こします。
胆管炎は尿路感染症の腎盂腎炎と同様に,全身に菌が回りやすく(菌血症),時に意識障害や高熱,ショックといって血圧低下に至ることもありますので,注意です。
一度総胆管に結石が落ちた人は,再び胆のうから総胆管へ結石が落下しやすく,胆管炎は重篤になることも少なくないため,胆のうを摘出する手術が推奨されています。
胆のう内に結石を認めるが,症状がない場合は,結石が硬くない場合,小さい場合は溶解することもあります。石灰化をしてしまった場合は,溶解しないこともあるので,治療に関しては相談になります。
胆石を指摘されてお困りの方は相談にいらしてください。
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