みなさんおはようございます。
札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック令和のつぶやきです。
まだまだ札幌は雪が降りますね。昨年のようなどか雪は少ないですが、除雪を行う回数は多い気がします。
さて先週2月10日はホットゼミとして1月27日の第一回に引き続き2回目の慢性便秘に関するWeb講演でした。
講演中になぜかクリニックのインターホンを鳴らす方が・・・結構何回か・・・
さすがに講演中ですのであしからず。
講演はマイクではないので視聴者にも届いたでしょうか?
内容は前回に引き続き便秘の治療、薬剤の選択について・・・
市販で販売されているものも含め刺激性下剤には思わぬ落とし穴が多く、当院でも腸管が拡張してしまいその後なかなか便通コントロールがつかない患者さんや、メラノーシスからポリープが多発、大腸がんまで発見されるケースもあります。
推奨は非刺激性下剤ですが、わが国では古くから酸化マグネシウムが用いられています。非常に安価で容量調整も 用意で耐性もできないため使用しやすいのですが、腎障害や高マグネシウム血症が昨今話題となっております。
腎障害は整腸剤をくみあわせることで整腸剤の産生する酢酸や酪酸が短鎖脂肪酸を生成し、腎保護に働き、さらには酸化マグネシウム単剤では腸内フローラへの影響も懸念される論文が昨年公表されており、私は併用することをすすめています。
それでも腎障害が悪化する場合や効果が不十分な場合ルビプロストン、リナクロチド、エビプロスタットといった上皮小体変容薬を用いるのですが、それぞれ一長一短があり、患者さんの背景に応じて使い分けます。
また最近はPEG製剤も使用することができ、これは大腸内視鏡検査や手術前の前処置に用いられる成分です。
水に溶解する手間はありますが、使用できる容量の幅が広く、小児からも使用できます。
また服用する時間の制限もありませんので、患者さんのライフスタイルにあった時間に服用することができます。
便秘で悩まれている方が多いというデータもあり、市販の下剤だけで長期に使用する場合や刺激性下剤は便が詰まっている状態で使用すると思わぬ落とし穴が待っていることもありますので、ご心配な方はご相談にいらしてください。
さて3月3日に今度は潰瘍性大腸炎の社内講演会が控えており、現在スライド作成に追われています・・・。
また3月4日土曜は休診となりますのでお間違いのありませんようにお願いします。
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