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    令和のつぶやき63

    2022年3月1日
    By sakaemachi-staff
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    みなさんこんにちは!!

    札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 令和のつぶやきです。

    早いもので2022年も3月に突入しました。

    冬季オリンピックではロコソラーレの活躍をはじめ今回の日本勢は健闘していました。

    世界では戦争が始まるのではないかという情勢不安が続いています。

    コロナもまだ終息とはいえず,昨年同様ワクチン接種が期待されています。

    当院でもやっと本日よりワクチン接種可能となりました。

    今月からすべての年齢層で2回目接種から6カ月空いていれば接種が可能です。

    さて,今日は大腸がんのリスクについてちょっとお話。

    2019年日本人は大腸癌が上位に位置し,女性では死因の第1位となっています。

    いままでもさまざまなリスク,アルコール,喫煙,肉の接種,肥満,糖尿病がいわれてきましたが,ヨーロッパから抗生剤の使用が大腸癌,ポリープのリスクとなる論文が報告されました。

    大腸がんの方は腸内細菌叢が健常人と異なることが証明されており,腸内細菌叢に影響を与える行為は大腸がんのリスクにつながると想像できます。
    抗生物質の投与により大腸ポリープが1-2割ほど多かったとする報告です。

    使用すること自体でもリスクが10%前後増加しますが,特にテトラサイクリンやニューキノロン系はよりリスクが高いことがわかりました。これらの薬剤は広い範囲で抗菌作用をしめすため,細菌感染であれば効果を示す可能性が高いのですが,感染のフォーカス,原因となる菌が想定されれば,範囲の狭い抗生剤で十分治癒がみこめます。

    私も抗生剤の適正使用を患者さんにもこのブログでもホームページでも訴えていますが,抗生物質の濫用は偽膜性腸炎をおこすだけではなく大腸癌,ポリープのリスクにもつながるという報告です。

    もちろん感染症から重篤になったり命をおとす症例もあるため必要な抗生物質は投与すべきですが,投与するかどうかをしっかり見極めて使用する必要があらためて浮き彫りになっています。

    厚生労働省からもまず感冒には不要,軽症の副鼻腔炎,膀胱炎では抗生剤は使用しないことが喚起されています。

    昨今日本人に大腸癌,大腸ポリープが増加している一因にもなっているのかもしれません。

    私も本をもっていますがその抗生剤本当に必要ですか?だと思います。

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