みなさんおはようございます。
札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニックです。
昨日は3.11東日本大震災から8年が経ちました。北海道でも昨年9.6に大地震。
東日本大地震は胆振東部地震より規模も大きく,まだ復興が完遂されていません。
これからも地震がおきる予想がなされており,備えは大事です。
さて,話はかわって,最近は検診で異常を指摘された方も多くご来院されます。
その中の一つに高尿酸血症。
意外とこれだけだとピンとこられていない患者さんが少なくないように思います。
Q「高尿酸血症ってどうなるんですか?」
という質問をいただきます。
おそらく「痛風」の原因というほうが通りがよいでしょうか?
多くは足の親指の付け根が熱感をもって腫れあがり,風が吹いても痛いことから命名されています。
最近は偽痛風といって足の付け根だけでなく膝や手関節に痛風ももととなるピロリン酸がたまって痛みを伴う症例もみられます。
次に多いのが尿管結石,突然発症の腹痛,多くは左右どちらか嘔気,嘔吐を伴いよく救急車で搬送されます。
つまり尿酸の症状はとてつもなく「痛い」のです。
食事の変化,運動量不足,肥満などでここ30年で痛風の患者さんは10倍以上に膨れ上がっています。
そして高尿酸血症の患者では心血管イベントが高く,死亡率も高いとの報告がでてきました。
特に男性において顕著で,糖尿病や高血圧に匹敵するとの考察もあります。確かに昔の将軍などはよく痛風脚気が命を落としたなどと耳にしますよね。
高尿酸血症は「痛い」のみならず「生命」の危険にかかわる可能性が示唆されてきています。
検診で高いと注意された方,痛風の既往のあるかたは定期的な検査と食事・運動療法,そして薬物療法の検討が必要かもしれません。
また尿酸の排泄は2/3が腎臓,1/3が腸からといわれており,胃腸の悪い方は尿酸の排泄が悪くなっている可能性もあります。
当院では院内採血が可能で,尿酸も状態に応じて同日結果をお伝えすることができます。
ご心配な方,痛い思いをしたくない方はご相談にいらしてください。
今月の一枚です。ようやく雪も溶け始め,春の足音が聞こえて参りました。
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