みなさんこんにちは!!
札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニックです。
胆振東部地震から約1か月が経過しようとしていますが,未だに地震が続きます。
おまけに過去最大級の台風付き・・・
バイきんぐ風にいうと
「なんて年だ!!」
ですね。
さて,当院でも脂質異常,コレステロール高値の患者さんが増えてきております。
特に女性では閉経するとコレステロールを下げてくれる女性ホルモンが減少するため,中性脂肪はさほどあがらないのですが,悪玉コレステロールの上昇がみられます。女性の心血管疾患は閉経後上昇してくるため,注意が必要です。
ところが症状がないため,内服をしたくなかったり,一説の本に内服しない方がよい薬にコレステロールの薬が記載されていたりします。
そこで
Q「コレステロールの薬はのんでいて大丈夫ですか?全く副作用はありませんか?」
と質問をよくいただきます。
コレステロールの薬の薬害になってくるのですが,今まで,コレステロールが高いと様々な命に関わる疾患が高くなり,下げるとイベントが減少するというデータは多数報告されていましたが,薬の弊害については明確な基準がありませんでした。
そこで日本動脈硬化学会でワーキンググループが結成され,対策方法の基準を作成されてきています。
正式な発表はまだ先になりそうですが,コレステロールの薬(スタチン)の副作用で多い血清CK値,横紋筋融解についてカテゴリーを作成しています。
血清CK値が正常4倍未満であれば投与継続
10倍以上で筋症状があれば中止など4倍と10倍,そして症状の有無で投与の継続か,減量か,中止かの基準を設けています。
加えて肝障害についても正常値の3倍未満であれば投与継続,3倍以上であればビリルビンの値に応じて中止や他剤への変更や減量などの基準を設けています。
どんな薬にも弊害の全くない薬剤はありません。もちろん不必要な薬の投与は避けた方がよい(当院では吹田分類を用いています)のですが,過度に副作用にばかり気をとられて,心血管障害が起きてからでは命取りになったり,重篤な障害を残したり,服用する薬剤が増えてしまいます。
当院でも定期的なCK値の測定とリスクに応じた内服を推奨していますので,ご心配な方はご相談にいらしてください。
10月に入り一層寒くなってきましたね。今月の一枚です。北海道の紅葉は短いです。
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