みなさんこんにちは!!
札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。
まだまだ寒い日が続きますが,いかがお過ごしですか?
ひと昔前は暖冬,暖冬と騒がれていましたが,どうも今年はその心配はいらなそうですね。
さて,みなさんは健康診断をうけられていますか?
例えば大腸癌。わが国でも増加している悪性腫瘍の一つです。
現在のところ,大腸がんの検診で推奨されているのは便潜血のみです。
では一体,どのくらい信用できるのでしょうか?
わが国では便潜血の免疫法が唯一の国からの推奨です。
対象は40歳以上,そして2日連続で提出,これを毎年行うことが重要です。
ちなみに1日しか提出しないと進行がんでも55-73%しか陽性になりません。つまり1/3から1/2は進行がんでさえ,異常なしとなるわけです。
これを2日連続で提出すると75-85%に上昇します。
早期癌に限ると2日法でも約半分に低下してしまいます。
大腸ポリープということになると30-50%程度です。
では便潜血+だったらどうするか?
尿潜血とは全く意味合いが異なるので,便潜血の再検査は残念ながら意味をなしません。
進行がんでさえ,15%以上は陰性になるわけですから,検査を繰り返すことでいつかは陰性となる確率が高いわけです。
では次の検査は?
推奨は全大腸内視鏡検査のみです。以前は注腸X線検査やS状結腸内視鏡検査も行われていましたが,有意差をもって全大腸内視鏡検査の方が,腫瘍の発見率が高かったためです。
また,最近は大腸ポリープが大腸がんの原因であることもわかってきたので,内視鏡検査は治療を兼ねることもできます。
大腸癌であっても早期,特に粘膜内がんであれば大腸がんで命を落とすことはほとんどありませんので,心配はいりません。
当院では前処置から,検査中,検査後の苦痛を軽減できるよう工夫をしておりますので,ご心配な方は是非いらしてください。
便潜血検査の特徴については次回につづく・・・
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