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    院長の独り言 125 内視鏡

    2017年12月19日
    By staff
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    おはようございます!!

     

    札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。

     

    今年の札幌は根雪が11月中旬,過去にもあまり例のない早い根雪のようです。

     

    雪かきに追われている方も,除雪作業の方も忙しい年末になりそうです。

     

    さて,シリーズで内視鏡を回顧していますが,前回は名寄市立総合病院。

     

    1年だけの勤務でしたが,家庭の事情もあり札幌に戻りました。

     

    札幌東徳洲会病院では最長の4年間勤務です。

     

    それまで10数年内視鏡,消化器,そして一般内科と研鑽してきており,かなり疾患については幅広くみてきたつもりでしたが,ここにきて,驚きの疾患,今まで経験したことの疾患が多いことに驚愕しました。

     

    まずAEML(急性食道粘膜病変)ですが,急性胃炎の食道バージョンと考えてください。

     

    急性胃炎(急性胃粘膜病変)はピロリ感染や暴飲暴食,急性の感染症,腐敗物などでなりやすいのですが,急性食道粘膜病変は多くはアルコールに起因し,栄養失調,肝臓や腎臓など合併症を持っている方に多い疾患です。

     

    一見すると逆流性食道炎と診断されがちですが,逆流性食道炎は縦方向の炎症であるのに対し,AEMLは虚血が要因として挙げられており(食道の心筋梗塞と考えてください),横方向とくに多くが全周性の炎症をきたします。

    ↑ AEMLの内視鏡画像

    ↑ AEML重篤になると黒色になる

     

    治療は絶食,十分な点滴とアルギン酸ナトリウムが中心ですが,逆流性食道炎を合併していることもあり,その場合はプロトンポンプ阻害薬を用いることもあります。基本は痛みが強く入院になることが多いです。

     

    また炎症が強いと,潰瘍が治った時に狭窄といって狭くなってしまうこともあります。

     

    この場合,バルーンで膨らませるという選択肢もあるのですが,もともと全身状態が悪い人になりやすく,食道の粘膜自体も脆弱なため,容易に穴があいてしまうこともあり,手術が選択になってしまう可能性も高いのです。

    一般の内科のみならず,消化器でもなかなか知られていない疾患の一つですが,治療を間違えると重篤になる可能性もあり注意が必要な疾患です。

     

    他にも疾患がありますが,またまたつづく。

     

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