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    院長の独り言49

    2017年7月20日
    By sakaemachi-staff
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    みなさんおはようございます。

     

    札幌市東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。

     

    最近は猛暑もちょっと一休み。

     

    さて,今週は暑い夏にむけて甲子園特集をつぶやいています。

     

    今回は2006年駒大苫小牧の軌跡。

     

    2004年大会史上初めて真紅の優勝旗が白河越えならぬ,津軽海峡をも超えてしまった。もうないであろうと思った翌2005年。もうだめかと思う試合も何試合かあったが,びっくりの2連覇。これほど北海道が暑かった夏もないのでは。

    そして3連覇をかけて始まった2006年。エース田中将大投手も成長を続け,優勝経験選手も残っており,危なげないかと思っていたが,実は北海道地方大会は危うかった。そう,元日本ハムファイターズ植村選手を有する北照高校との一戦だ。

     

    なんと猛打の駒大苫小牧高校がわずか1安打での勝利。田中選手が完封をしたため,勝利をしたが,植村選手から1安打しか打てなかったのだ。

     

    そして苦労して手にした甲子園の切符。

     

    くじ運がよいのか,またしても2回戦からの出場となった。相手は山口県代表南陽工。

     

    立ち上がりは完全な駒大ペース。4-0とリードし,田中はノーヒットピッチング。

     

    しかし初ヒットを打たれてから田中のリズムがくるう。連続フォアボールにワイルドピッチ,瞬く間に1点差とされてしまう。中盤流れは完全に南陽工に。それで終盤1点をもぎとり流れを呼び戻す。

    5-3で初陣をかざったが,決して楽な試合ではなかった。

     

    次戦は,青森山田戦。先発は田中ではなく,岡田。しかしホームランをうたれ,かわった菊地も失点を重ねる。

    4回表の時点でなんと2-7と大量リードを許してしまう。

    そのまま試合は終盤へ6回裏,4番本間のタイムリーから流れがかわる。2点3点と積み重ね。8回裏とうとう8-8の同点においつく。流れは完全に駒大と誰もが思った。しかし9回表1点をリードされてしまう。

    9回裏もワンアウト,しかし,この男がやってくれた。3番中沢選手。内角の難しい球を振りぬくと打球はライトスタンドへ。鳥肌がたった。本間は倒れるが,田中がしぶとくヒット,そして三谷がサヨナラツーベース。

     

     

    準々決勝は,甲子園の地元,兵庫県代表 東洋大姫路高校。

    田中が先発するが,リズムがつくれない。エラーもあり,0-4とリードを許していまう。

    打撃も5回までわずかにヒット1本。完全に東洋大姫路ペースだ。

    中盤からは田中が立ち直り,6回裏にやっとヒグマ打線が目をさます。それまでヒット1本が嘘かのように4連打で4点をとり試合を振り出しに戻した。

    7回裏,三谷のぼてぼての内野安打で1点を勝ち越す。本当にがむしゃらに取りに行った1点だ。

    9回表,2アウト3塁一打同点のピンチを迎えるが,なんとかおさえ,1点差の苦しい試合をもぎとった。

     

     

    準決勝は打力で勝ち上がってきた智辯和歌山高校。甲子園の常連高だ。

    駒大苫小牧の先発はまたしも田中ではなく,菊地。エラーからランナーを出し,4番に先制ヒットを許す。

    それでもその裏4番の本間のタイムリーで同点に,流れは渡さない。その後鷲谷,菊池,山口の連打で4点をとり逆転。

    流れは駒大かと思われたが,2回からマウンドに上がった岡田がアウトをとれない。2点をとられ,香田監督はやむなく田中へスイッチ。けん制アウトで流れを渡さず。そのまま田中が猛打智辯をおさえ,7-4で勝利する。

     

    そして決勝へ,本当にここまで楽な試合なんて一つもなかった。すべて紙一重,どちらが勝利になってもおかしくない試合ばかりだった。

    0-0のまま終盤へ。8回表,駒大は三木選手がホームラン。好投を続けていた斎藤から1点をもぎとった。

    なんとか逃げ切ってほしい。しかし8回裏,2ベースにエラーが絡んでランナーは3塁へ。4番に同点の犠牲フライを打たれてしまう。

    そのまま延長へ,駒大に勝利のチャンスが訪れる。11回,ワンアウト満塁。打たせても面白かったが,スクイズを選択。満塁でのスクイズはリスクが高い,何故ならタッチがいらないからだ。そこの心理の逆をついたのかもしれないが,スクイズも見破られ,チャンスを逃してしまう。

    結局15回1-1引き分け再試合となった。

     

    翌日,駒大のマウンドは田中ではなく,菊地。初回,1点をとられ,田中へ。しかしその田中も2回,タイムリーを打たれてしまう。そのまま試合は中盤へ。そして6回表,この大会打率5割以上とあたっている1番三谷が,ホームラン。1点差となり,いよいよ試合がわからなくなってきた。

    流れは駒大へきてくれと思ったが,その裏,田中がタイムリーを打たれ再び2点差。続く7回にもタイムリーをうたれ,1-4と3点差となってしまう。決勝までも終盤流れを引き戻して逆転勝利を続けてきた,駒大苫小牧。このままでは終わらないだろう。しかし,早実齋藤のピッチングがそれを上回る。

    そして9回。再びこの男がやってくれた。ノーアウト1塁から,3番中沢が1点差に迫る2点本塁打。これはいけるぞという雰囲気になった。

    しかもまだノーアウト。

    齋藤投手はそれを上回った。4番,5番を抑え,最終バッターは何の因果か田中投手。気持ちのいい三振で試合は終了した。最後の最後まで目の離せない2試合だった。

     

    ありがとう駒大苫小牧高校。幾多の感動と元気をもらった。

    スコアを見直してみる。

    2回戦

    3回戦

    準々決勝

    準決勝

    決勝

     

    決して楽な試合は一つもなかった。

    3連覇はならなかったが,歴史に残る名勝負として語り継がれてくれるだろう。

    続く。

     

     

     

     

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