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    院長の独り言84(PBC)

    2017年9月28日
    By sakaemachi-staff
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    おはようございます。

    札幌市は東区にある栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長の独り言です。

     

    最近はこの滑り出しもマンネリ化してきました。

     

    なんか,いい文言はないものだろうか・・・。

     

    衆議院解散,みなさんは「大義」があると思いますか?

    それにしても久しぶりに「大義」って聞きましたね。

    戦国時代,歴史の中ではよく耳にしますけど・・・・。

     

    小池さんの「希望の党」に民進党が合流する形で選挙を戦うようですが,準備不足は否めず。

     

    政策は二の次にしてただ選挙を勝つためだけに,手を取り合っているようにしかみえません。

     

    が,それをわかってこの時期に解散総選挙をはじめた「自民党」はもっとずるがしこいのかな?

     

    さて,今日は肝臓の続き。先週はウイルス性肝炎について,前回は自己免疫性肝炎についてぶつぶつしていました。

     

    今回はPBC,原発性胆汁性胆管炎(Primary Biliary Cholangitis)について。

    昨年までは原発性胆汁性肝硬変(Primary Biliary Cirrhosis)の病名でした。どちらでも略語はPBCになります。

    もともと肝臓の働きの一つに脂肪吸収を補助する胆汁の生成があります。

     

    この胆汁はみなさんの便の黄色のもとです。

     

    肝細胞でつくられた胆汁は肝臓の中にある胆管という細い管を通って,総胆管に流れます。これが胆のうに一時的に蓄えられ,食事がなされると胆のうが縮んで十二指腸に胆汁が流れる仕組みになっています。

     

    この肝臓の中にある小さい胆管が壊れてしまうのがPBCです。

     

    ほとんどのPBCが無症候性といって症状がでないことが多いですが,進行すると肝硬変になってしまい,移植しか根治する手段がなくなってしまうため,移行しないようにすることが重要です。

    進行すると肝臓の機能がおちるため疲労感や倦怠感,食欲低下,黄疸,出血しやすい,腹水などがでますが,軽度であれば無症状かかゆみ程度なのでなかなか気づかれません。

     

    診断にはAMA(抗ミトコンドリア抗体)が陽性となり免疫のIgMが高くのが特徴です。一般の検査ではALPがγGTP,時にBilが高くなります。これに加えて肝臓の組織検査で微小胆管の破壊像がみとめられます。

    国の難病指定になっているため,医療費の補助が受けられることもあります。(最近は診断される患者さんが増加し,軽微であれば,薬代だけ補助などいろいろパターンがあるようです)

     

    治療はウルソデオキシコール酸の服用になります。

     

    γGTPが健診で高いといわれた。アルコールだねで一発決めつけるのではなく,他の内服治療が必要なこともありますので,一度も検査をされたことのない方は,詳しい血液検査を行うことをお勧めします。

     

    前回のつづき・・・。主任にみつかった・・・。

     

     

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